〜以下、公式サイトより〜
厳誠流空手道厳誠塾の前史 宗家田中将護師範は、空手の道を単に技の練磨だけに求めるのではなくて、 不攘不屈攘の精神と人間性を重んじられ、奥義を極める場「塾」を創設し、 厳誠流空手道として全国各地を開拓しつつ、精力的に広めてこられました。 その後、家元制度を拝し、塾生自らが運営していく厳誠塾として再出発と言う事で、 由木栄司塾長は、厳誠塾を全国流派として発展させるべく、全国大会選抜制を 採用し、中国武術界との交流を促進さるなど尽力されました。そして、2000年、 更なる発展をめざし、流派として継承発展させていくことを目的に、師範会を 創設し、伊藤徳治師範を、流派の代表として決定しました。 厳誠流空手道厳誠塾は、「力」を持たない者こそが空手を通じて「力」を 持たなければならないと考えています。体力的にも筋力や運動能力などに おいても、恵まれた者のみが強くなる空手ではなく、誰もが練習を積み重ね、 技術を習得すれば自分を守り、圧迫をはね返す力と自身を育む空手です。私達、 厳誠流空手道厳誠塾・塾生は、厳誠塾五訓(1、相互の自由を尊重すること 1、相互の信頼を得ること 1、労働を愛し努力をいとわぬこと 1、心身を 鍛錬し健全に生きること 1、厳しく誠であること)を生活の信条としながら、 一元化した先輩−後輩のいかめしい「タテの関係」を排し、自らが塾を創造・ 運営し、同門の塾生同士が互いに「教え合い学び合う」という塾風を創り だし、互いに励まし合いながら、上達の度合いに応じて稽古を進めています。 「人間形成に務める」とか「精神修養の為」など空手における宣伝文句には 事欠きません。しかし、問題にしなければならないのは、いかなる精神を 修養するのかであります。現在の腐敗し堕落した金権乱脈政治がまかり通る この世相は、しらけ派の青年たちを生み出し、知らず知らずのうちに青年たちの 精神をむしばみ、文明社会の帰結として肉体を弱体化させています。青年たちは 何かを求めようとしています。しかし、彼らがしっかり大地に足を踏ん張り 自立しようとする時、周囲の不協和音がさまざまな形で妨害しようとします。 その狭間で苦闘する青年たちが「塾」に学びつつ空手修業を通じ、いかなる 権威や権力にもおもねず、富や地位に媚びへつらわず、不正義に対してはっきりと 「否」と言える人間として成長することを念じています。こんにち全国の塾生は、 各地を開拓しつつ、また流派として伝統を重んじながら、現在のスポーツ化した 空手界とは一線を画し、独自の流派形成を目指して奮闘しております。 ▼厳誠流空手道の体系と特徴 ▼厳 誠 五 訓 一、 相互の自由を尊重すること。 一、 相互の信頼を得ること。 一、 労働を愛し努力をいとわぬこと。 一、 心身を練磨し健全に生きること。 一、 厳しく誠であること。 (1) 基本技の体系 空手の技は多種多様であり、それらを網羅し体系化することは、空手を理解し、 順序立てて練習するために大切な事です。しかしそれらは膨大な数になり、叉、 必ずしも合理的な練習方法につながるとも限りません。厳誠流空手道は初段に至る までの初心者の基本技として、必要充分な技術を出来るだけ簡潔に組み立て、 突、蹴、受、移動を主に基本の体系として三年程度で一応の修得が可能な様にと 考えています。 (2) 厳誠流の特徴 厳誠流の特徴としては、実践性を追及し合理的な技の組み立てを第一としますが 伝統空手の範疇で研究を進めている事です。従って総合格闘技の方向ではなく、 在来の古流伝統空手の文化的価値を尊重しながら合理化、近代化を目指しています。 パワーを偏重せず、急所をタイミングよく素早く攻撃する柔の技が基本であり、 さばきや組み打ちも、グランド技そのものの追及ではなく、突きや蹴りを極め技と する為の前提と考えています。厳誠流は長い間、禁じ手を排し究極の実践性と徒手 空拳の武道を追求してきた歴史を持っています。しかし一子相伝的な閉鎖された流派 ではなく、開かれた、厳誠塾活動を広く呼びかける一流派として、空手道を通じて 人間性の向上と社会人としての信頼を得る為には如何にあるべきかを基準として、 試行錯誤を繰り返しています。 (3) 型に対する流派の考え方 型と組み手は、よく車の両輪に例えられるのですが、我流派においては、型を組み手 と全く同等に捉えています。型にしても組み手にしても、その中心は基本にあります。 正確な基本と、同時に科学的な論理に裏打ちされた基本の集大成こそが、型と組み手の 向上に必然的につながっていくのです。 型の利点として、型の持つ左右対称性は、型の修練の中で日常的に左右の技を使う事 になり、その習慣性には魅力があります。また、型は場所の制限が無く、ちょっとした 空間があれば練習出来るし、体力的な差異や、それぞれの身体的諸状況のなかで、各々 強弱やスピードを調整しながら演技することが出来ます。型を演じるときに、常に相手の 姿を想定する事で、相手の攻撃を、息づかいを、間合いを意識の中に組み込んでこそ、 組み手つまり対象者の打ち合いの中だけではつかみきれぬ、間、気合、スピード、突込、 気迫、呼吸、攻防の機微等々を、恐れることなくのびのびと修練し得るのです。 厳誠流では、厳誠流独自の創作型である厳誠四段を基本形と位置付けながら、創作型、 伝統型を含め、14型を修練型としています。 戻る
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